時代の変化とともに進化する組紐・龍工房。思わず心奪われる、現代の組紐の姿とは

出典元:「江戸東京きらりプロジェクト」

 "用途"と"美しさ"を兼ね備えるだけでなく、物と物との繋がりの象徴として古くから愛されてきた組紐。組紐と聞くと着物の世界がイメージされ、敷居の高いものに感じてしまう人も多いだろう。しかし龍工房の画期的なプロダクトを知れば、きっと身近に感じることができる。

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たくさんの絹糸などの繊維が綿密に組まれる組紐は、ただ美しいだけでなく、堅牢で伸縮性に優れているのが特徴だ。

組紐の背景には、日本人特有の奥ゆかしさがある

 長年の歴史を経て、芸術としての美しさを兼ね備えるものとして、日本の「威厳」と「品格」を象徴する唯一無二の存在となった組紐。細い絹糸などの繊維がたくみに組み上げられた組紐には、「縁を結ぶ」「物と物を結ぶ」「人と人を結ぶ」など、さまざまな意味合いが込められている。使い手に対する尊敬の気持ちを持って生まれる組紐は、人の手しごとならではの温もりと、日本の"伝統美"が見て取れる。

柔軟な発想と行動力が、組紐の価値をさらなる高みへと押し上げる

 現在龍工房では、組紐の特性を活かした、現代ならではのアイテムが次々と生み出されている。「ボールペンや傘など、これまで全く接点のないジャンルに挑戦することで、視野が広がります。そこでは新たな出会いも生まれるので、組紐の可能性を高めるには良い取り組みだと思っています。全く違う分野同士で、お客様のニーズを共有するからこそ起こる化学反応もありますので、それを意識しながら、果敢にチャレンジしていくことがまず第一歩だと思っています」。近頃では、外資系一流メゾンの店頭ディスプレイを見事に仕上げるなど、伝統を守りながらも多様性のある姿勢に、さまざまな業界から注目が集まっているそう。今回は、そのような活動の中で生まれた、現代ならではの画期的なアイテムを紹介する。

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龍工房 オンラインショップ 「くみひもうるしペン 」税込 33,000円

 色鮮やかな組紐が、ペンとしてアレンジされた「くみひもうるしペン」。通常、紐をペンの持ち手に用いることは困難だが、組紐独自の技術だからこそ実現できたアイテムだ。また、手にとった時に感じる剛性さは、このペンのために考案された技法から叶えられている。ペンのリフィルが交換できるよう、中が空洞になっている点も、組紐の持つ多用性が感じられる。日本文化を身近に感じることができる「くみひもうるしペン」。ぜひ取り入れて組紐の温かみを実感して欲しい。

※本記事は「江戸東京きらりプロジェクト」(2021年3月12日)の提供記事です。