投資家との出会い 一歩先の未来を広げてくれる
ハンドメイドが好きな自分が心から満足できるサービスをつくりたかった
コンサルティング会社やIT企業に7年ほど勤めた後、2016年に起業しました。昔から水彩画や油絵を描くこと、アクセサリーを作ることなど手を動かすことが好きだったのですが、満足できるハンドメイドのサービスがなかったことが起業のきっかけです。市場規模が非常に大きく、ハンドメイド業界のポテンシャルの高さにも惹かれました。私はリスクをとるタイプの人間ではないので以前は「起業は無縁」と決めてかかっていましたが、思い切って挑戦したことでとても楽しく貴重な経験を得られています。現在は蔦屋書店など法人向けサブスクリプションサービスとして毎月定額のワークショップサービスの企画や運営も手がけており、事業の更なる拡大を進めています。
ファイナンス知識が事業の選択肢を広げる
弊社はこれまでに約1.2億円を調達しました。ベンチャーキャピタルに加えて複数のエンジェル投資家にも入っていただいています。投資家とのメンタリングを通じて「一歩先の未来の話」をすることで、資金面はもちろんのこと、自分に不足している知識やアドバイスを得たいと考えたからです。資金調達はあくまで手段のひとつで、調達をするかしないかはそのマーケットやビジネスモデル次第のところもあります。調達するという選択をするのであれば、エクイティなのかデットなのか、どのくらいの期間で何を成し遂げたいのかを設定し、資本政策を戦略的に決めることが大切です。私もそうでしたが、女性の場合は十分なファイナンス知識をもっていないこともありますが、特に株式調達を目指す場合はしっかり押さえておくことが望ましいですね。ピッチイベントなどに積極的に参加すると投資家と出会える機会が増え、投資家・VCが気にする数字やポイントが分かったり、沢山の有益なフィードバックが得られたりすることが多いです。そのためにも投資家と話すベース言語(ファイナンスの知識や事業モデル知識)はしっかり知識を身につけることが大切です。
favorite 強制スイッチオフ方法
ハンドメイドを通じて女性同士をつなげるコミュニティをつくりたい
女性は結婚や出産、子育てといったライフスタイルの変化によって、社会から距離ができてしまう場合があります。そういった時に、私たちが提供するハンドメイドのサービスを通じて様々な方がつながり、共通の話題や趣味を楽しめるコミュニティ作りができたら嬉しいです。最近は働き方改革が意識されているためか、平日の夜や休日にワークショップを開催する"複業"の登録者も増えています。ワークショップの先生や生徒、そして企業をつなげるあたたかい場を提供することで、ハンドメイドがもつ可能性をさらに広げていきたいです。
message 起業家への応援メッセージ
創業して以来、ビジネスには人と人とのつながりがとても重要と実感します。決して実力だけがすべての世界ではないと思います。APT Womenは様々な縁をつないでくれるプログラムです。弊社に出資をしてくれた投資家の方々もAPT Womenのピッチイベントがご縁で出会いました。自分はどのように生きたいのか、どういう人たちと共に事業を創りたいのか、何を社会に産みたいか、常に問いながら進んでみてください。「繋がりたい人がいたら迷わずコンタクトをとる」「自分からお礼のメッセージを送る」など、1つ1つの出会いをしっかりと形にしていくことで、見える世界は変わってくるはずです。株式会社Craftie(クラフティ) 代表取締役 康瑛琴 氏
*「APT Women(Acceleration Program in Tokyo for Women)」は、東京都による女性ベンチャー支援プログラムです。