国内外の貴重な資料が揃う、東京都立中央図書館
海外の主要新聞が閲覧可能
港区南麻布の中心エリアにある有栖川宮記念公園。約66平方キロメートルの敷地内に、東京都立中央図書館がある。所蔵されている約221万冊のうち、約36万冊は誰でも自由に閲覧することができる。
世界各国の書籍・新聞・雑誌が豊富に所蔵されており、新聞閲覧コーナーには『フィナンシャル・タイムズ』、『ニューヨーク・タイムズ』、『ワシントン・ポスト』といった英字紙のほか、ヨーロッパとアジア圏の主要紙が並ぶ。特定のテーマに沿った書籍や資料を集めた期間限定の展示、各国の言語に翻訳された日本のマンガを集めたコーナーなど、多様な国籍の人たちが楽しめるコンテンツが豊富に揃っている点が魅力だ。
東京2020大会のアーカイブコーナーに注目
フロアを順に追っていくと、1階には実用書、医療・法律・ビジネス書を揃えており、新着図書や蔵書の検索コーナー用パソコンが設置されている。
2階には社会・自然科学系が、3階には人文科学や中国語・韓国語・朝鮮語の各種資料が並ぶほか、4階は企画展示室や多目的ホール、グループ閲覧室といった学習利用に適した設備が揃う。
5階の特別文庫室には、和書、絵図、地図、建築図面といった約24万点に及ぶ貴重な資料が保管されており、その中のひとつ「江戸城造営関係資料(甲良家伝来)」は国の重要文化財に指定されている。これらの資料は閲覧室と2つのウェブサイトでも閲覧可能だ。「TOKYOアーカイブ」は東京の歴史に関連する資料などが閲覧でき、日英バイリンガルの「江戸東京デジタルミュージアム」は、これらの資料を使って楽しみながら歴史や文化を学ぶことができる。
カフェテリアやキッズルームも完備
図書利用以外の設備が整っているのも東京都立中央図書館の特徴の一つ。5階にはセットメニューや麺類が楽しめるカフェテリアのほか、授乳室やキッズルームも完備されている。
国内外のコンテンツが豊富に揃っており、様々なライフシーンにあわせて利用しやすい東京都立中央図書館。ぜひ足を運んでみてほしい。
写真/榊水麗