日本の美徳が込められた家紋文化。現代に通じるその魅力とは

出典元:「江戸東京きらりプロジェクト」
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 平安末期に家の"印"として家紋を持つ文化が生まれ、それが現代まで継承されてきた。単なるマークではなく「代をつなぐ」「子孫繁栄」など、さまざまな意味が込められているのも日本らしい。家紋と聞くと固いイメージがあるが、京源の取り組みには自由で新しい家紋の世界が広がっている。

思いが込められた日本の"紋章"は世界に通じる文化

 階級により苗字を名乗ることを厳しく制限されていた江戸期、苗字代わりのアイコンとして多くの人が家紋を持つようになった。家を表す家紋、その由来が今海外の人々の注目を集めているそうだ。「世界中が危機感を持つような社会情勢の中で、家族としての結束を強めるといった想いが強まっているようで、海外からの家紋の依頼が大変多いです。"一家の印"を象徴する家紋文化が、海外の方から見ても魅力的に映っていることを知ったときには非常に嬉しかったですね」。このような状況下だからこそ、大切なものを守ろうとする気持ちが込められた、伝統文化の魅力に気づく。さまざまな苦境を、文化と共に乗り越えてきたさまは、今も昔も変わらないのだろう。

家紋をデザインとして継承する京源ならではの活動

 自分の家紋に興味を持っても、なかなか調べるのは容易ではない。しかし京源によれば、ルールに縛られず新たに家紋を作るなど、自由に設計してみてほしいと話す。「自分の家紋がわかる方は、大切に受け継いでいくことも大切です。ですが例えば結婚したタイミングで、両家の家紋を合わせて新たなものを作ることも可能です。家の歴史にとらわれるよりも、"自分たちが大切にしていきたい印"という気持ちをきちんと受け継いでいくことが一番良い形であると考えます」。シンプルな形の中に、大切な思いが込められた日本の家紋。家紋を受け継ぐということは、そこに込められた"思い"を受け継ぐことになる。見えない絆のような関係性、魅力ある家紋文化をより身近に感じてみてはいかがだろうか。

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京源オンラインサイト 「五大家紋手ぬぐい かまわぬ製」 2,200円(税込)

日本の五大家紋がドットで表現された京源オリジナルのアイテム。

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京源オンラインサイト 「Crystal家紋入合財袋(黒)」 88,000円(税込)

 昔から男性の必需品として活躍していた"合財袋"にクリスタルの家紋がきらめき、現代のカジュアルな装いにも合わせられるアイテム。希望の家紋をオーダーして入れることができる。進化の中にも、優しさや思いやりの詰まった家紋文化をぜひ日常で体感してみて欲しい。

※本記事は「江戸東京きらりプロジェクト」(2021年3月12日)の提供記事です。