リアル×バーチャル!東京・渋谷で新たなアニメーション体験を
バーチャル技術を駆使した企画展で作品の魅力を発信
2021年春、東京・渋谷に移転オープンした「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」は大日本印刷株式会社(DNP)と一般社団法人日本動画協会が共同運営する施設。「リアルとバーチャルが融合した新たなアニメーション体験の価値の提供」を目指している。
常設展はなく、1~2カ月ごとに展示内容が替わる企画展エリアとその物販スペース(ストアエリア)、2~3週間ごとに作品が替わるポップアップストアエリアからなる。企画展、ポップアップストアともに、アニメや漫画、ゲームなど、さまざまな作品を取り上げており、子どもから大人まで幅広い年齢層のファンが訪れている。
BtoBの新たなビジネスチャンスを生み出す場
XRやARなどのバーチャル技術を取り入れた展示は、ファンにとっては作品の世界観をより楽しめるものであり、関連企業にとっては技術をアピールする機会になっている。
企画展をプロデュースするDNPのコンテンツコミュニケーション本部に所属する浅羽慎太郎氏は「アニメファンに展示を楽しんでもらうことはもちろん重要ですが、アニメセンターはバーチャル技術を取り込んだ展示・商品のショールームとしての機能もあります。デジタル関連の企業とコラボレーションすることも多く、この施設が文化の発信拠点ともいえる渋谷に存在している意味があります」と語っている。
内覧会では、アニメ作品を通してバーチャル技術を紹介することにより、「技術と商品が具体的にイメージできる」とデジタルやイベント関係者から好評を得ている。「ショッピングモールや飲食店で活用できるのではないか」と期待の声も大きい。
日本のアニメ文化を後世に、そして世界へ伝える
東京都は、セルアニメ等の貴重な資料を良好な環境で保管し、状態に応じて観光資源や人材育成資料とする「アニメアーカイブ事業」を行っている。東京アニメセンターもこの事業に協力し、過去のアニメ作品の原画・動画、セル画、設定資料などを定期的に展示している。
浅羽氏は「アニメは、世界に打ち出していける日本文化の一つです。国内だけでなく、海外にも積極的にアプローチしていけるものだと思っています。日本の文化の発信地・渋谷で、東京アニメセンターが国内外の人たちに日本のアニメーション文化と、さまざまな企業の技術を組み合わせた、新しいアニメーション体験を提案し、経済活動を広げていく一助となり、日本や東京に貢献できればと思っています」と話す。
アニメ作品を知らなかった人が、バーチャルと融合されたチャレンジングな企画を面白がり、そこからアニメ作品や日本のアニメーション文化に興味を持ってくれる。今までになかった新たな興味の流れが、渋谷から生み出されていくのかもしれない。
東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA
住所:東京都渋谷区神南1-21-3 渋谷MODI 2階開館時間:11時~20時 (入館は19時30分まで)※渋谷MODIに準ずる
休館日:無休(年末年始・施設点検日・展示入替日などで休館の場合あり)
料金:企画展により異なる(ポップアップストアは入場無料)
・ODD EXHIBITION(オッドタクシーエキシビジョン)
開催期間:2022年8月26日~2022年10月10日料金:前売券一般(平日)¥1,500、前売券一般(土日祝)¥1,800、
当日券一般¥1,800
※原則、全日日時指定制。各回、数量限定販売のため、完売になる場合があります。
※当日券は前売券の残数がある場合のみ会場にて販売いたします。
※ストアエリアへの入場は無料です。
・よふかしのうた POP UP STORE
開催期間:2022年8月26日~2022年9月19日料金:入場無料
※施設の内容や料金などの情報は2022年9月5日現在のものです。
tokyoanimecenter.jp
写真/殿村誠士
※当記事の写真は2022年8月3日に撮影したものです。